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障害者の人権を考えよう。

障害者の人権を再度、考え直すため、精神医療ユーザーアンート「ユーザー1000人の現状と声調査報告書」2005年版より
一部を抜粋をする。
  
NPO法人全国精神障害障害者ネットワーク協議会 調査研究会

1.はじめに

精神障害者九州ネットワーク調査研究委員会(準備会)注1では、精神医療ユーザー(当事者)の生の声を集約し、その思い、生活ニーズを広く周知し、精神医療、ならびに保健・福祉サービスを、当事者を主体としたものへと転換していくきっかけづくりを目的に、平成16年度に精神医療ユーザー・アンケート調査を行いました。これは、本邦初の“当事者の当事者による当事者のための調査”です。

調査では、「結婚・子育て」「薬」「医療機関・施設等」「就労」「手帳・当事者会」などについて尋ねていますが、この小冊子では、その中でも特に重要だと思われる調査結果をまとめています。なお、詳しい調査結果は、精神医療ユーザー・アンケート報告書「ユーザー1000人の現状・声」をご覧下さい
注1)NPO法人全国精神障害者ネットワーク協議会に移行しました。 

2.調査の概要

1)        実施時期:200493日〜1130

2)        調査方法:@全国大会福岡大会参加ユーザーへの集合調査

            A全国の患者会・当事者会への郵送調査

3)        調査対象:精神医療ユーザー

4)        配 票 数:2500

5)        回答者数: 1010人(回収率40.4%

6)        調査項目:基本属性、結婚・子育て、薬、医療機関、施設、就労、福祉サービス、

  精神障害者保健福祉手帳、権利擁護などに関する項目(計68問)。

1)精神障害者の結婚と子育て

今まで社会の常識として精神障害者は結婚もできないし、子育てもできないと思われてきました。確かに精神病になると経済的不安や、薬を多く飲んでいる不安から結婚に踏み切れないといった事がつきまといます。しかし、対象者の3分の1が、結婚経験者でした。

 しかも、「病気になると結婚できない」と周囲はいうが、現実には発病後の結婚が上回っている。
●結婚は病気の前or後 (既婚者・結婚後独身者のみ)

Q6.「既婚者の方」及び「結婚後独身者の方」のみお答えください。

結婚は、あなたが病気になる前ですか後ですか(該当事項に1つ○)

・病気前45.5%115人)、病気後51.0%129人)と、病気後の人が少し多かった。

(回答者:253人)

12全員お答えください。

現在、子どもはいますか(該当事項に1つ○)     

・子どもがいると回答した人は17.5%141人)いた。

   (回答者:806人)

●子どもがいない理由(既婚者 複数回答)

Q15既婚者で子どもがいない人のみお答えください。

子どもがいない理由を教えてください。該当する事項すべてに○をつけてください。(複数回答)

・薬の影響を挙げる人(24)、親が反対している(20)と多い回答があった。

(回答者:62人)

薬の影響は、もとより、親の反対、兄弟・親族の反対は根強い。また、子供を作らない条件下の家族内の制限も目立っている。

・薬の副作用の生活影響調査は次年度も行われたが、性的な機能障害を起こすことが、精神医療ユーザーの結婚子育てへの可能性影響していました。

3)医療機関

(1)入院の理由、入院形態、及び精神医療審査会についての説明

精神保健法制定(昭和62年)以降に入院経験がある人に対して、入院時に入院が必要である理由や入院形態について文書で説明を受けたかを尋ねたところ、説明を受けた人は、44.7%、説明を受けなかった人が、30.2%でした


また、退院請求や処遇改善請求を精神医療審査会に申し立てる権利があることを知らされたか否かを尋ねたところ、知らされていないと答えた人が、60.0%でした。このように、ユーザーの権利についての説明が、入院時にきちんと行われていないことが明らかになりました。これは、精神障害者の人権がいかに無視されてきたかを示す数字であり、日本の精神医療のあり方が問われる重大な問題です。

(2)入院中の体験

入院中の体験について尋ねたところ、最も多いのが、「治療のために保護室に入れられた」で386人、次いで「電話することを病院職員から禁止されたことがある」126人、「病院職員の監視の下、外部の方と面接していた」120人でした。
「治療以外の目的で保護室に入れられた」20.6%(110人)、「保護室で自分以外の人と過ごしたことがある」20.6%(110人)など、保護室が適切に使われていない状況注1があることが示されました。また、病院職員から「暴言を受けたことがある」14.6%(78人)、「殴られたことがある」8.1%(43人)、「セクハラを受けたことがある」5.1%(27人)でした。このように、病院職員の対応に大きな問題があることが明らかになりました。なお、6.6%(35人)の人が、「病院職員から選挙で特定候補を書くように言われたことがある」と答えています。

精神衛生法から精神保健法へ変わることにより、入院中の体験に違いがあるか否かを示したものが下図です。このように、多少の改善はみられるものの、大きな変化はなく、今もなお、人権侵害があることが明らかになりました。

48とQ49のクロス集計

 Q48.あなたは、精神科に入院した経験(精神衛生法時代入院者・精神保健法以降入院者)

49.入院中の経験、該当する事項すべてに○(複数回答)

・有効回答数は、精神衛生法時代入院131人・精神保健法以降の入院281人でした。それぞれの体験比率でみると、精神衛生法以降入院患者への対応は、多少改善されところもあるが全体として精神衛生法時代の対応と変わりがない人権侵害がある。

注)     「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第37条第一項の規定に基づき構成労働大臣が定める基準」により、隔離は、当該患者の症状からみて、その医療または保護を図る上でやむを得ずなされるものであること(第三・一(二))、隔離を行っている閉鎖的環境の部屋にさらに患者を入室させることはあってはならないこと(第三・三(一))が、定められています。

●施設等での体験(複数回答)

54. 上記で1つ以上の施設・他等を、過去に利用又は現在利用中の方のみお答えください。

   利用中に下記の事項に該当する経験をしましたか、該当する事項すべてに○をつけてください。(複数回答)

相談したい 相手にされなかったが、106人で最も多かった。

(回答者:222人)

(3)施設での体験

社会復帰施設、小規模作業所、グループホームを利用したことがある人、利用している人に対して、施設での体験について尋ねたところ、最も多いのが、「職員に相談したいと言っても、相手にされなかったことがある」で47.7%(106人)、次いで「職員に働きたい(アルバイトを含む)と言ったら止められた」28.4%(63人)となっていました。
 また、職員から「暴言を受けたことがある」26.6%(59人)、「暴力を受けたことがある」11.7%(26人)、「セクハラを受けた」9.5%(21人)でした。このように、地域の中の施設においても、職員の対応に大きな問題があることが明らかになりました。なお、15.8%(35人)の人が、「選挙で特定候補を書くように言われたことがある」と答えています。

2005年ユーザー調査ダイジェスト版(印刷用